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第1回目は、ロボティクス学科 平井慎一先生の研究室紹介です。

「ソフトロボティクス研究室のグローバル化」

ロボティクス学科の平井と申します.平井が指導しているソフトロボティクス研究室を紹介いたします.今回は,研究内容の紹介ではなく,研究室のグローバル化について話をいたします.

ソフトロボティクス研究室のウェブページ http://www.ritsumei.ac.jp/~hirai/ には,日本,中国,メキシコ,ベトナム,スリランカ,マレーシア,インドネシア,インド,韓国,ニュージーランド,オーストラリアという11カ国の国旗が掲げられています.これらの国旗は,これまでにソフトロボティクス研究室に所属した,学生,院生,研究員の出身を表しています.本研究室は1996年に設立されました.それ以来,さまざまな国々からの学生や院生,研究員を迎え入れています.

当研究室ではこれまでに,9名が博士後期課程で博士の学位を取得しています.研究室設立からの10年間,すなわち1996年から2006名までの博士学位の取得者4名は,すべて日本人でした.一方,それ以降の博士学位の取得者5名の出身は,インドネシア,中国,ベトナム,スリランカとなっています.5名の内,1名は日本の企業で,2名は日本の大学で働いており,2名は母国の大学で働いています.たとえば,現在ソフトロボティクス研究室で助教として働いている王君は,2007年に来日し,立命館大学理工学研究科の博士後期課程に入学,2010年に博士の学位を取得しています.ベトナムから2007年に来日したHo君は,博士前期課程,博士後期課程を経て,2011年に学位を取得し,北陸先端科学技術大学院大学で働いています.また,2013年に博士学位を取得したLe君はベトナムのホーチミン市立大学で,2016年に学位を取得したChathuranga君はスリランカのモラトワ大学で働いています.研究室の活動を通して,日本のみならず様々な国々に貢献できたかなと感じています.

様々な国々から留学生が研究室に入ると,苦労より楽しいことの方が多いと感じます.特に,留学生が卒業後に彼らの母国に招いてくれたり,大学への訪問をアレンジしてくれたりすることは,一つの楽しみです.当研究室で博士の学位を取得したSumadi君の案内で,2010年にいくつかのインドネシアの大学を訪問しました.彼の母校のトリサクティ大学で講演し,立命館大学にゆかりのある人たちと夕食を楽しみました(写真1).先方の先生方と話をすると,立命館アジア太平洋大学が東南アジアで有名であるとか,インドネシア語の歴史とか,興味深い話をいろいろと聞くことができました.また,2017年3月に,Chathuranga君の案内でスリランカを訪問したときには,彼の母校のモラトワ大学で講演するとともに,IEEE Sri Lanka支部が主催するRobotics Meetupというイベントで講演しました(写真2).このイベントの様子はテレビでも放映されるとのことで,事前に英語でのインタビューが収録されました.なかなか得がたい体験だったと思います.

研究室のメンバーが,海外の大学を訪問し,共同研究を進めることも増えています.これまでに,ニューヨーク州立大学,スイス連邦工科大学チューリッヒ校,キングスカレッジロンドン(英国),瀋陽自動化研究所(中国)と共同研究を進めてきました.また,グリフィス大学(オーストラリア),オークランド大学(ニュージーランド)からの短期研究員を受け入れました.

研究室のグローバル化は,意識して進めたわけではなく,自然な結果としてそうなりました.研究室のグローバル化には,教育と研究の両面で,深い意義があります.これからも自然体で,様々な国々からの留学生を受け入れ,様々な国々の大学・研究機関との共同研究を進めたいと考えています.

photo1.jpg写真1 トリサクティ大学(インドネシア)訪問後の夕食(2010年)

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写真2 スリランカのRobotics Meetupで平井と王が講演(2017年)